梅ぼしのたね 〜趣味の部屋〜

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バッテリー



クルマやバイクには必ずバッテリーが搭載されている
そしてもちろん消耗品でもあることを忘れてはならない m9( ゚Д゚)
クルマやバイクの使用頻度や乗り方にもよるが約4〜6年程度で寿命を迎えるのでエンジンの掛かりが悪くなったと感じたら早めに交換しておこう

関連項目
バッテリー交換(自動車)
バッテリー交換(バイク)
バッテリー液補充
サーキットテスター
バッテリー比重計
ここでは一般的な液が見える(開栓型)クルマ用バッテリーとバイク用のバッテリーでよく使われている液が見えないタイプ(密閉型)の2種類で説明する

画像左が開栓型で右が密閉型だ

って言っても密閉型はバイクだけではなくクルマにも使われている場合がある

基本的に価格はバッテリーが大きくなればなるほど、そして開栓型より密閉型の方が高い

更に言えばバイク用のバッテリーの方が小さいにも係わらずなかなかいい金額だ Σ(゚Д゚)
需要と供給が関係していると思うが…

@バッテリーの役割
バッテリーは何に使われているのか知っていますか?
『電気部品を動かすんだろ!』
って言われそうだがざっくり言えばその通りだ… (;・∀・)
でも細かく言えば主に
・エンジンを始動させるスターターモーターを作動させる
・キーON状態、つまりエンジンが掛かっていない状態で電気部品を作動させる
この2点だ
エンジン始動中の電気部品についてはオルタネーター(発電機)が作動して電気を供給しているのでバッテリーは充電状態となっているだけだ
なのでエンジンが掛かっている状態でバッテリーを外してもエンジンは掛かり続ける
※一部クルマバイク除く
よくバッテリーの性能が低下するとヘッドライトが暗くなると言われているが、これはオルタネーターから発生した電圧(電流)が弱ったバッテリーの充電にもっていかれてしまうからだ

A足して12V?
なぜ電気を蓄えることが出来るのか説明したいが難しい話になるのでココでは止めておこう
なのでカンタンになぜ12Vなのかを説明しておく (゚Д゚)
12Vのバッテリー内部は6個の部屋に仕切られている

その1個の部屋は約2Vだ
※細かく言えば2.1〜2.2V

つまり2Vの部屋が6個直列に繋がっているので2×6=12Vとなる

乾電池で言えば1.5Vの電池を2個直列に繋げば3Vになるのと一緒だ

だからバッテリー(電解液)液を注入するキャップは6箇所あるのだ φ(゚Д゚ )フムフム…
ちなみに充填されているバッテリー液は希硫酸なので触れてはならない

B構造の違い
では開栓型と密閉型との違いは何なのであろうか?
見た目ではカンタンに外せるキャップが有るか無いかだ
開栓型は充電すると蒸気や水素ガスが発生しキャップの小さな穴から抜けていくのでバッテリー液が徐々に減っていくために補充しなければならない
対して密閉型の場合はそのガスを大気開放せず内部で吸収するのでバッテリー液を補充する必要は無い
※内圧が高くなった場合に開いて外部にガスを逃がす安全弁はある
他に大きな違いは開栓型はバッテリー液がチャプチャプと入っているが、密閉型はセパレーターに染み込ませているのでチャプチャプせず本体を横にしても問題ない
ちなみに密閉型バッテリーはシールドバッテリー、メンテナンスフリーバッテリー(略してMFバッテリー)、VRLA(制御弁式)と同じ意味だ
自動車用のバッテリー
バイク用のバッテリー


性能UPのため開栓型のバッテリーから密閉型へ変更は出来るが密閉型から開栓型への変更は基本的には出来ない
例えばR33スカイラインはトランクにバッテリーを搭載しているが、純正は密閉型だがこれに開栓型を取り付けてしまうと発生したガスはトランク内に充満してしまう Σ(・∀・|||)ゲッ!!

Cサイズ
それでは自分のバッテリーはどのようにして選べば良いのか?
様々な適合表を見て調べても良いが年式や仕様が異なると実際に付いているバッテリーとサイズが異なる場合があるので必ず実際にバッテリー本体に記載されているサイズを確認しよう
自動車用のバッテリーサイズ
バイク用のバッテリーサイズ



クルマの場合はバッテリー本体の上部にシールか刻印でサイズが記載されている
この画像の場合は『40B19R』だ
つまりこのサイズと一緒のモノを買えば良い (´∀`)
バイクの場合はバッテリー側面にサイズが記載されている
この画像の場合は『YTX12−BS』となる
バイクの場合も同じモノを買えば良いのだが、サイズ表記の先頭の英単語はメーカー名なのでこれが違っても問題は無い(※後に説明)

でもこの記号のようなサイズとは一体何なのでしょうか?
それはカンタンに言えばバッテリーの大きさや容量などを表している
40B19R
『40』
性能ランク
この数字が大きくなればなるほど始動性能や容量などの総合的な性能が上がる
他にも38、55、75、80、85などがある
基本的には数字が上がればそれに比例してバッテリー本体の大きさも大きくなる
次に説明するバッテリー本体の大きさとターミナルの大きさがが変わらないのであれば、例えば38→40に変えることは可能だ
『B』
バッテリー本体の短側面のサイズ
つまり幅×高さを記号にして表している
記号はA〜Hまであるが乗用車の場合はBかDがほとんどだ
Bは幅129mm(又は127mm)×高さ203mmを表す記号で、Dは幅173mm×高さ204
ちなみにターミナル(端子)の大きさもBよりDの方が大きくなる
『19』
バッテリーの長さ
これは数字そのままで19cmを表している
他にも17、23、24、26、31などがある
『R』
+ターミナルの位置
バッテリーのターミナルを手前ではなく奥側にして見た際に+が右側にあればR、+が左側にあればLとなる
ちなみに余談だが−ターミナルより+ターミナルの方が大きいって知ってた?

YTX12−BS
『YTX』
密閉型の高性能バッテリーを意味する
ちなみにTXの前のYはメーカー名でユアサバッテリー、Fだと古河バッテリー、Gは日本電池だ
ワケの分からんメーカーだとH、M、S、GEなどがある
中国製のメーカーでYを使っているのもあるが…良いのかな?

『12』
10時間率容量
12だから1時間当たり1.2Aの電流を10時間流せるということ
9の場合は1時間当たり0.9Aの電流を10時間流せるということ
『B』
端子形状
Bはボルト両締式、記載が無い場合は正面締め
『S』
スーパーシールドMFパーフェクターの頭文字
※他にもYTX7L−BSなどと、数字の後ろの『L』とはバッテリーの極性を表している

バッテリーの大きさは車体が大きくなればなるほど(ようは電気部品や記憶させておく部品が多い)、そして使用場所が極寒地でもスターターモーターが元気よく回るように大きくなる(いわゆる寒冷地仕様)
よくカーナビやスピーカーを追加したらバッテリーサイズをワンランク大きくするって言われていたがそんなことはない
それはむか〜し昔の話で、まだオルタネーターやバッテリーの質が悪かった時代の話だ
スピーカーを何十個も付けてズンドコ鳴らすのであれば別だが… (´Д`)

D性能差?
さて、ここまで説明してきたが同じサイズのバッテリーなのに安物と高価な物があるがこれはどうなのか?
同じサイズのバッテリーでも価格が1万円くらい差があるモノがある
同じメーカーであれば販売店の利益によっての価格差は発生するが、ココで説明するのはメーカーの違いだ
例えば40B19Lのバッテリーで有名メーカー物は1万円、ワケの分からんメーカーだと3千円という場合がある
バイクのバッテリーだともっと極端でYTX12−BSで説明すると有名メーカー物だと1万5千円、ワケの分からんメーカーだと2千円だ Σ(゚Д゚)
ハッキリ言って安物の製造は中国製が多い
でも実際にメーカー物の高価なバッテリーとの性能差はあるのであろうか?
有無で言えば有だ
やっぱりメーカー物は高価なだけあって高出力、長寿命なので信頼性は高い
でも安物はというと内部の鉛の量が少ないのか純度が悪いのか知らないが寿命は短い
って言ってもそれは昔の話でオイラはクルマ、バイク共に超安物を使ったことがあるが5年以上使ったし性能差は特に感じなかった
でも噂によると当たり外れはあるらしいが… (;´∀`)

Eバッテリートラブル
例1『スターターモーターが回らなくなったからバッテリーを交換したが掛からない』
例2『バッテリーを交換したが数日でダメになった』
っとよく聞く話だ
整備士なら分かると思うが例1はスターターモーターの故障、配線抵抗、キースイッチ等が考えられるし例2はオルタネーター(発電機)の故障、配線抵抗、暗電流の過多が考えられる
つまりエンジンが掛からないからと言ってテスター等を使った確認作業をせずにバッテリーを交換してしまうと例1と2共に余計なバッテリー代を支払うコトになったり、例2の場合は交換した数日後にまた同じ症状が出るので出先だったらたまったもんじゃない
とにかくバッテリーがダメになったと思ったら最低限バッテリー本体の点検とオルタネーターの出力電圧(電流)を確認しておこう
Dで説明した安物を買ってすぐダメになったっと悪評を聞くが結構これらが原因だったりも… ( ̄ー ̄)ニヤリ

F充電
最初に寿命は4〜6年くらいと説明したが乗り方による
そもそも寿命とはバッテリー内部の劣化により化学反応しづらくなり電気を蓄えることが出来なくなる状態だ
でも例えば数週間に1回しか乗らない場合、クルマやバイクはエンジンを掛けていなくても自己放電(何もしなくても電気が減る)、時計やECU等をバッテリーを使って記憶させているのでバッテリーが上がりやすい
同様に毎日のように乗っていてもすぐ近場だったりしたらバッテリーは完全充電されないので上がりやすい
このような場合は寿命というよりも充電不足が原因なのでバッテリーの製造年月が比較的新しければ一度充電してみよう
ライトを消し忘れてバッテリーが上がってしまった場合も同様だ (゚Д゚)
適度な回数、適度な距離を乗っていれば上がりにくく、寿命を迎える4〜6年は使えるはずだ

関連項目
バッテリー充電器

Gターミナルの取り扱い
バッテリー本体のお話とはあんまし関係ないが…
せっかくなのでココで説明しておこう
他のページでも多々説明しているがバッテリーの脱着やバッテリーに何かを接続させる場合に+−どちらから接続させたら良いのか悩んだことはないだろうか?
先に答えを言ってしまえば『順番など無い』だ m9っ`Д´) ビシッ!!
でもなぜ順番があるのかと言うと、それはボディアースと関係がある
基本的にバッテリーターミナルを外す順序は先に−を外してから+を外す
取り付ける時は先に+を付けてから−を付ける
バッテリーテスターや充電器を取り付けたり外したりすのも一緒だ
つまり−ターミナルがバッテリーと接続されている時点で車体のほぼ全ての金属部分はマイナスとなっているので+ターミナルを外している最中に工具を誤って車体金属部分に接触させてしまうと工具を通じてショートしてしまい危険だからだ
−ターミナルを外してしまえば+ターミナルと金属部分が接触しても問題ない
※エンジンが掛かっていない場合のみ
車体上ではなくバッテリー単体でバッテリーテスターや充電器を取り付けたり外したりする場合は何の関係も無い
とにかく+−接触させないことが重要なのだ ヾ(゚∀゚)ノ

関連項目
電気(直流)の基礎知識