梅ぼしのたね 〜趣味の部屋〜

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ブレーキフルード



ブレーキペダルを踏むとブレーキフルードに圧力が加わり各車輪にあるキャリパー(又はホイールシリンダー)のピストンを押し出してブレーキパッド(又はライニング)を動かしてブレーキを効かせる、まぁカンタンに言えばブレーキフルードとは圧力を伝える液体のコトだ (゚Д゚)
ちなみにブレーキフルード(略してBF)、ブレーキ液、ブレーキオイルも同じ意味

エンジンルーム内にあるブレーキフルードのリザーブタンク(=サブタンク)の位置はエンジンルーム奥の運転席側に付いていて、キャップには『ブレーキフルード』や『ブレーキ液』英語で『BRAKE FLUID』と記載されているので間違えることはまず無い
そして『純正ブレーキフルードを使用』とよく記載しているがはっきり言って無視して構わない
♪〜(´ε` )

ちなみにキャップを外す際はラジエーターキャップとは違って圧力は一切かかっていないので遠慮なく外してくれ
ブレーキフルードというのは、リザーブタンクはそんなに温度は上がらないがキャリパーやホイールシリンダー部になると100℃を超えるので絶対に沸騰してはならない液体だ (゚A゚;)アツー!
そしてブレーキフルードは水分を吸湿しやすいので使用年月や使用距離が多いと空気中の水分を吸湿してしまっているので水分が多くなり沸騰する温度(沸点)が下がってしまう(=沸騰しやすくなる)
ブレーキフルードが沸騰してしまうと気泡が発生しブレーキペダルを踏んでも圧力をちゃんと伝えられずブレーキが効かなくなってしまう『ベーパーロック現象』が起きてしまう キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ほとんどの人が『汚れている』『ヘタっている』だから交換すると思っているが、それは間違いではないが正確には『吸湿しているから交換する』が正解だ
ちなみにブレーキフルードの代わりにエンジンオイルや水を使うのは絶対にしてはならない! m9( ゚Д゚) ドーン!

ブレーキフルードにはDOT(ドット)という米国の規格があって数字が高いほど沸点も高くなる
容器に必ず記載されているので購入時に確認しておこう
     DOT    ドライ沸点   ウエット沸点
     DOT3   205℃以上   140℃以上
     DOT4   230℃以上   155℃以上
     DOT5   260℃以上   180℃以上
※ドライ沸点は吸湿量が0%、ウエット沸点は吸湿量3.5%の時の沸点

他にもJIS規格の場合は「BF−3」などと記載される
通常はDOT3〜4で走り屋さんはDOT4、DOT5はサーキットガンガン仕様車と思ってもらえればいい
補充するのに現在入っているDOTが分からないと思うが、通常の使用車であればDOT3に4、又はその逆で混ぜても特に問題は無い
そして上記画像のようにキャップにも『DOT−3』などと記載されているがDOT−4を入れても問題は無い

ちなみに補充する場合に覚えておいて欲しいコトはブレーキフルードが減る理由として
@ブレーキパッドが減っているAブレーキフルードが漏れている
この2つしかないので補充する前に必ず確認しておこう
ブレーキフルードが無くなって配管内に空気が混入してしまうと圧力を伝えられなくなるので、はっきり言ってしまえばブレーキペダルを踏んでもスッカスカでクルマは全く止まらなくなってしまう! ギャアァァァァ━━(|||゚Д゚)━━!!!!!!
こうなってしまえば補充では済まず、エア抜き作業(まぁ〜交換と一緒)が必要だ
でもブレーキフルードが減り過ぎるとメーター内の警告灯が点灯するのだが、この警告灯はサイドブレーキを引いた状態でも点灯するので、下ろしている状態にも係わらず点灯したままであれば量を確認しよう
ブレーキフルードは最低でも半分以上にしておこう メーター内にある警告灯



交換時期については、とあるグラフを参考にすると約2万kmで2〜3.5%の水分を吸湿して160〜180℃の沸点まで下がってしまうというデータもあるので基本的には1年又は1万kmでの交換が望ましいが、実際には車検ごとの交換が一般的だ (゚∀゚)
そしてブレーキフルードはとても強く、ボディなどの塗装面を溶かしたりするので1滴でもこぼした場合は早めに水で洗い流そう(ブレーキフルードは水溶性なので水で十分洗い流せる)

ブレーキフルードの価格は500mlで約千円、交換に必要な量は500〜1000mlだ
交換を整備工場に依頼するとオイル代と工賃で約5千円かな?

関連項目
ブレーキフルード交換(自動車)
ブレーキフルード交換(バイク)

画像は日産純正のブレーキフルード 色はほとんどのメーカーで無色透明だ



若干黄ばんでいるのもあるが、ほとんどが無色透明でエンジンオイルと比べればかなりサラサラしていてパッと見はまるで水のようだ
製造メーカーについては、通常の使用車であればはっきり言ってどこのメーカーでも気にすることは無い
峠をガンガン走っていた頃、ワケの分からんメーカーのDOT4を入れていたが何の問題も無かった
走り屋さんでもDOT4で問題は無いと思うが、ブレーキに更なる安心を求めるのであればWAKO’sなどの有名メーカー物を使おう

競技車専用のブレーキオイルも売っているが…なぜ公道走行不可になっているのかな?
吸湿性が高過ぎるのかな?シールを溶かしちゃうのかな? (´ε`;)ウーン…