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故障原因探求とは?



クルマやバイクが不具合を起こした場合に、修理するのにもちろん何が悪いのか調べる必要がある
その不具合に対して関係した箇所を順に点検し、不具合箇所を見つけ出すのが故障原因探求だ
でも調べるのに見当違いな箇所を調べる人も少なくない
中には調べもせず想像だけで部品を交換してしまう人も… (゚Д゚;)
それは故障原因探求ではなく、単に『素人さんの整備』であり『賭け』でもあるのだ

不具合を調べるにはテスターなどの測定機器を使って数値として出して、基準値と照らし合わせて良否判定することになる

現代では外部診断機っていう便利なツールがあって、車両に接続するだけで何が故障しているか教えてくれるが、異音などの不具合は外部診断機では判定することが出来ないので自分で調べるしかない


故障原因を特定するには構造を十分に理解していることが大前提となるので、素人さんや低レベルの整備士さんではハッキリ言って無理だね ( ̄д ̄)
ではただ単に手順良く調べればいいのか?
実はそうでもなく、より細かく的確な点検をし、なぜその部品が故障したのかまで調べる必要がある
でないと交換し直ったのはいいが、またすぐに壊れてしまう場合もあるからだ

それでは点検方法を順に細かく説明しよう (・ω・)ノ
@不具合の状況
その不具合は・いつ・発生頻度・気温・天気・エンジンの温度・速度・道路状況・直線かカーブか、など事細かく不具合の発生状況を知る必要がある
それらを知ることによって、どこを調べたらいいか絞ることが出来る場合が多々ある
医者でいうところの問診と一緒だね
A関係箇所を点検
不具合の状況から関係箇所を調べていき、コレしかないだろうという不具合があると思われる部品まで辿り着く
ここが一番構造的な知識が必要となる
例えばエンジンがかからない場合、セルモーターが回る場合と回らない場合では点検箇所は異なる
構造を理解していれば見当違いな点検をする必要もなく、結果『迷う』こともなくなるのだ
B部品の単体点検
不具合のある部品を特定したらその部品をテスターなどで点検測定し、良否判定する
ココで初めて部品を注文し、交換となる
C故障原因追究
さて、ここからがワンランクUPの追究
なぜその部品が壊れたのか?
もちろん経年劣化ってこともあるだろう
でも、実際には原因があって故障する場合が結構ある
それは別の不具合によって故障したり、外部的な要因だったりと様々だ
なので実際に故障部品をバラしたりしてどこがどうなって不具合を起こしたのか確認することも重要なのだ
過去に燃料ポンプが回っているのに燃料が出てこないことがあった
他を点検したが全て正常
非分解式の燃料ポンプを強引にバラバラにしたら内部でモーターの先端に付いている羽根が空回り
更に空回りの原因はモーターの軸のガタであった(フューエルポンプ交換の説明L〜参考)
なぜそうなったのか徹底的に追及していこう


構造を理解していればひとつの不具合に対して幾つもの原因を容易に想像することが出来る
もちろん人それぞれ得意不得意分野があるので、もし不得意分野の不具合に遭遇した場合には自分なりに勉強し、分からなければ他人に聞いて克服していこう


例えばセルモーターが回らない状態だったとする
『バッテリーは正常だったからセルモーターを交換しよう!』
…なんてこと言う整備士さんはもっと勉強しようね(笑)