いちいち説明するまでもないかも知れんがとても重要なコトなので面倒でも横着せずに必ず着用しよう 使用する保護具はこんな感じだ @皮手袋 A前掛け(エプロン) B防塵マスク C溶接面(遮光マスク) なんだか重装備に見えるが… (;・∀・) それだけケガしやすいということだ 入手方法はネットでも良いがホームセンターや作業着屋さんで買ったほうが安い場合も…! |
@皮手袋 | A前掛け(エプロン) | |
溶接時は母材がメッチャクチャ熱くなるので火傷を 防止したり火花から身を守る 感電防止にもなるのでコレは絶対に必要だ ピッタリサイズではないので最初のうちはブカブカで 作業しづらいが…慣れだ慣れ! 価格は千円前後 |
バチバチと溶接していると火花がバンバン飛んで来 る場合があるので衣服に穴が開いたり火傷したりす るので溶接用の厚手(画像はデニム生地)の前掛 けが必要になる 他にも靴用や脛用もある 価格は2〜3千円くらい |
B防塵マスク | C溶接面(遮光マスク) | |
意外と着用している人は少ないのがコレ 溶接時に発生するフュームと呼ばれる煙はとても細 かい金属の粉塵なので肺の奥まで入り込んでしまう 画像のマスクは使い捨て品だが、フィルター交換式 のマスクも売っている どちらにするかは自由だが必ず溶接用を使おう 価格は数百円〜数千円 寿命を短くしたい人は着用しなくてもいいよ(笑) |
溶接時のアーク(火花)はとても眩しく目に悪いの でスモークレンズを通して見るためのモノだ コレを使用しないと丸一日目がチカチカするぜよ! 左は手で持ちながら見なければならないが、右は ヘルメットのように被り強い光を感知すると自動で 遮光(暗くなる)されるので両手がフリーになり作業 しやすくなるので超オススメ品だ 価格は千円〜1万円まで様々 |
まずは構成部品だ 主に溶接機本体には @電源コード コンセントから電源を取る Aホルダー 溶接棒を挟む Bアースクリップ 母材に挟む たったこれだけだ (゚∀゚) サイズはとても小さく収納場所に困らない |
電源プラグは3極になっているがアダプターを使うことで一般家庭用コンセントにも対応出来る 本機には付属品としてあったので助かるね この場合アースの配線があるので地面と接地している金属部分に固定させるのだがほとんどの人は放置だ… (;´∀`) |
コチラは出力電流を調整するツマミ ・一番外側の枠は出力電流 ・真ん中の枠は母材の厚さ ・一番内側の枠は使用する溶接棒の太さ つまり溶接する母材の厚さで溶接棒の太さや出力電流が分かるようになっている まぁ〜あくまでも目安だがね (;・∀・) 最大入力電流は22Aで出力60Aまで出せるが、一般家庭のコンセントは最大15Aなので出力は約40Aまでとなる 赤い矢印くらいカナ? それ以上回して溶接するとブレーカーが落ちる可能性が高い Σ(゚Д゚) OFFにするには左全開に回せばOKだ |
コチラはホルダーに挟む溶接棒 母材が薄ければ薄いほど細い溶接棒を使う しかも『低電圧用』の溶接棒をだ ちなみにスズキッドの溶接機には同メーカーのスターロードシリーズが使いやすくて良い 家庭用コンセントでは1.0mm〜1.6mmの溶接棒しか使わないと思ってくれ 母材が鉄だったら軟鋼用の溶接棒を、ステンレスだったらステンレス用の溶接棒を使おう コレ1本で約5〜20cm溶接できる 場合によっては大量に使う場合もあるのだ オイラは溶接の練習で30本使っちゃった(笑) |
@基本電気回路 | A溶接部分 | |
基本はプラスマイナスをショートさせて母材を溶かし て溶接棒を溶かし込む 例えば2つの母材をくっ付ける場合、上の図のよう にやっても良いが下の図のように鉄板にアースクリッ プを付けて溶接しても良い 上部が鉄板の溶接作業台というのも売ってるし、自 作でバーベキューの鉄板を使っても良い ちなみにアースクリップがプラスで溶接棒がマイナスに なっているが実際には電子はマイナスからプラスに移 動するので溶接棒側から電子が叩きつけるように溶 接するようになりチカラは強い プラスマイナス逆にすると弱くなる |
先に説明した通り溶接とは母材をしっかり熱し溶接 棒を溶かし込む そのためにはしっかりとした溶接棒のポジションが必 要だ 母材と溶接棒の隙間はどんどん減っていく溶接棒 を常に約2mmの間隔を保ち、進行方向に対して 約45°傾けて適度な速度で進行させる 進行速度は溶接が初めての人は思ってた以上にゆ っくりとやれば良いカモ? ビードとは溶接棒の溶けた跡のことでキレイな波の ようにならなければならない 緑色の部分は被覆(フラックス)といって溶接部分を 大気から保護しアークを安定させる |
B2つの母材を溶接(1) | C2つの母材を溶接(2) | |
基本的には2つの母材の中心を溶接する 画像では溶接棒は垂直だが実際には進行方向に 約45°傾けてね |
溶接棒を垂直にしてしまうと上の鉄板にしか溶接で きないので斜めにして溶接する 何度も言うが画像では溶接棒は垂直だが実際には 進行方向に約45°傾けてね |
@アースクリップ取り付け箇所を磨く | A溶接箇所を磨く | |
ワイヤーブラシやグラインダーを使って磨いてサビ・ 塗装・汚れ・WAXを落とす でないとしっかりと電気が伝わらないからだ |
@と同様にキレイに磨く コレをするのとしないのでは溶接に差がでるのでしっ かりと磨こう |
Bアースクリップ取り付け | Cマイナスホルダーに溶接棒を挟む | |
@で磨いた箇所にアースクリップを取り付ける 母材に直接取り付けるのであれば一緒に不要な 鉄板を画像のように挟んでおけばこの鉄板でアー クスタート(説明F参照)をすることが出来る |
溶接棒の被覆が付いていない部分をホルダーに 挟む もし電源が入っていても身体がプラスマイナスに触 れていなければ素手でも感電することは無い |
Dコンセントにプラグ挿し込み | E電源ON&電流調整 | |
コレはいつでも構わないが… 電源をコンセントから取る 同じコンセントに他のプラグが刺さっている場合には ブレーカーが落ちやすくなるかもしれないので抜い ておこう |
電流調整ダイヤルを回せば電源が入ると共に電流 を調整する 同時に冷却ファンが作動する 今回は出力35Aくらいだ |
Fアークスタート | G溶接開始 | |
ココからは必ず遮光面着用! Bで挟んだ不要な鉄板に溶接棒の先端を何度か 軽く接触させてバチバチとアークを出しておく イメージはマッチ棒を擦る感じだ コレをやらないと最初アークが出づらい |
いざ溶接開始! 今回は進行方向に約45°傾けて毎秒4mmくら いで移動 もう片方の手は皮手袋をして母材を押さえていても 構わない 溶接棒が母材にくっ付いてしまったら素早く溶接棒 を左右に振って母材から離そう アークが出なくなったら再度Fをすればまた出る |
H溶接後 | Iピッチハンマーでスラグを叩いて落とす | |
長さ約4cmの溶接完了 この時母材は超熱いので要注意 黒いのは全てスラグ(フラックスが固まったもの)だ |
ピッチハンマーを使ってカンカンと叩いて溶接部分 の表面に付着しているスラグを落とす 目に入らないようにね |
Jワイヤーブラシで磨く | Kビード完成 | |
硬いワイヤーブラシを使って細かい部分のスラグを 落とす |
ん〜良いねぇ〜 |
L溶接箇所の裏側 | 番外編:電流差 | |
溶接箇所の裏側まで溶けているということはしっか りと溶接出来ている証拠だ でもちょっと溶け込み過ぎてるカナ? |
@先程溶接した1.6mm棒で35A 30Aが丁度良かったカナ? A極端に低く1.6mm棒で25A ミミズ腫れみたいに盛り上がっている B極端に高く1.6mm棒で40A 母材が溶け過ぎて穴が開く寸前 |
@このパイプを接続させる | A切断面のバリを取る | |
さっきから使ってるこのパイプ何だと思う? 実は軽自動車の純正マフラー ワンオフマフラー作製中! |
金のこやディスクグラインダーを使って切断すると切 り口にバリが出来る コレを鉄ヤスリなどを使って落とす |
B溶接箇所を磨く | C溶接準備完了 | |
溶接箇所をワイヤーブラシやグラインダーを使って キレイに落とす |
さて準備完了だ |
D溶接台準備 | E母材を置く | |
アースクリップ側は今回鉄板を用意した ちなみにこの鉄板はいらない遮熱板 もちろんクリップ取り付け箇所も磨く |
パイプ2本を置く これだけで母材に電気が通るし遮熱板でアークス タートが出来る |
F点付け溶接 | G溶接完了 | |
まずは正確に溶接するために一部を溶接する この対角線上(反対側)にもだ 母材同士の隙間は極力少なくするのが鉄則だ ちょいと穴みたいのが開いちゃったが… あとで溶接で塞ぐから気にすんな |
んでパイプ1周溶接完了! なかなかキレイだ 溶接棒丸々1本使って溶接したかったが中途半 端に使った溶接棒が何本かあったから約1.5cm ずつに分けて溶接したから均等ではない…(汗) |
番外編@:マグネットアングルホルダー | 番外編A:よくある失敗例 | |
このようにマグネットで母材を固定することも出来る この製品の場合は45°・90°・135°だ |
このようにボツボツした溶接になったら大失敗だ もっとウデを磨こう |
番外編B:分厚い鉄に溶接 | 番外編C:薄っぺらい鉄板に溶接 | |
厚さ35mmの鉄の塊にビードを引いてみた(笑) ※1.6mm棒で40A 表面上は溶けているのでしっかりとくっ付いているが 強度は弱いのでそんなに力が加わらないような加 工箇所だったら意外といける |
厚さ0.7mmの鉄板同士を溶接してみた ※1.6mm棒で20A サッと溶接したけど最後が溶けちゃった(笑) 普通は1.0mm棒を使うけどね |