梅ぼしのたね 〜趣味の部屋〜

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冷却水



名称に関して様々だが・冷却水・不凍液・ロングライフクーラント(略してLLC)・クーラント・ラジエーター液といずれも同じ意味だ(このページの説明文には冷却水とLLC、2つの単語を適当に使ってマス)

エンジンは暖まるとシリンダー周りは高温になり、冷やさないとエンジンが破損してしまうので冷却水を使って温度を下げている(ちなみにこの冷却水の熱を暖房の熱として利用している)
逆に0℃以下などの低温時には冷却水が凍らないようにしている
ただ冷やすだけだったら水でも良いよね?
冷却水は『凍らない』『錆びない』というのが重要となるのだ ド━━━━m9(゚∀゚)━━━━ン!!

補充用として小さな容器で売っているものはそのまますぐに使えるようになっているが、交換する場合など多くの量を必要とする場合は原液として売っている
原液はそのままでは使用できないので水で割る必要があり、その混合率によって凍結温度が変わる
      凍結温度    -15℃    -25℃    -35℃    -50℃
       混合率     30%     40%     50%     60%
例えば原液1Lに対して水1Lで薄めれば混合率は50%となり-35℃まで凍らない
ちなみに混合率が60%を超えると凍結温度が急激に高くなり、100%(つまり原液)の場合はおよそ-15℃で凍結してしまうので濃ければ濃いほど良いというワケではない (ノ∀`)タハー
割る水は井戸水ではサビが発生してしまうので水道水を使用しよう

ではこの混合率はどのくらいにしたほうが良いのか?
それは車やバイクを使用する地域のもよるが、北海道の場合は-30〜-40℃くらいまで下がる地域もあれば、逆に九州の場合は-5〜-10℃くらいにかならないので一般的な混合率は30〜40%、極寒地域に行く場合や住んでいる方は50〜60%で作ろう
冷却水が凍結してしまうとウォーターポンプの破損、最悪エンジン本体が破損してしまう! Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

そして冷却水は前述記載した通り、凍結以外にもう一つ重要な役割がある
それは『防錆』だ
つまりエンジン内部やラジエーター内を水分である冷却水が流れるのでサビを防がなければならない
冷却水は主にエチレングリコールが成分となっているがその他にも防錆剤など様々な添加剤が含まれている

冷却水には種類もある
大きく分けると一般的なLLCと超長持ちするSLLC(スーパーロングライフクーラント)だ
これらの区別はエンジンルームにSLLCのステッカーが貼ってあるか次に説明する色で区別する
LLCの色はトヨタやダイハツは赤色でその他のメーカーは緑色が多く、SLLCはピンク色や青色が使われている
SLLCを使用している車への補充にはSLLCを使おう
LLCを使ってもいいが性能が低下してしまう (;´Д`)

交換時期について通常のLLCは約2年、SLLCの場合はメーカーにもよるが5年〜10年ごとだ(エンジンルーム内のステッカーや取扱説明書などで確認しよう)
使用距離が多い人についてはLLCで2〜4万km、SLLCで〜10万kmくらいで交換しよう
たまに整備工場で交換する際、SLLCからLLCに変更してしまう場合もあるので覚えておかないと交換時期が変わってしまうので注意だ

色はただ単にメーカーごとの差なので性能差は無いが、LLC交換する場合整備工場によっては色を変えてしまう場合もある
ちなみに補充の際は同じ色にしないと混ざってキタナイ色に変わってしまう キモッ(;゚;ё;゚;`)
ホームセンターで売ってる原液(2L) 色は容器と一緒の緑色



扱いに関して引火はしないし溶かしてしまう成分でもないので、とくに注意事項は無いかな?
でもこぼれたのが乾燥すると色だけが残って、いずれ整備に出した場合『冷却水漏れ跡』と誤診されかねないので一応こぼしたら水で軽く洗い流しておこう (´・ω・`)

サブタンクの量が減っていて補充する場合はエンジンが完全に暖まっている状態でフルの位置まで補充する
これはLLCが熱によって膨張して増え、冷えると収縮し減るためだ
もしサブタンク内がスッカラカンになっていた場合はラジエーター内のLLCも減っている可能性が高いのでラジエーターキャップを外して本体側にも補充する

このようなサブタンクのキャップは圧力がかかっていないので遠慮なく外しても構わないが、ラジエーターキャップ兼用のサブタンクの場合(主にBMWやベンツなどの欧州車)はキャップに必ず『熱い時開けるな』と英語やドイツ語?で記載されているので通常のラジエーターキャップの外し方と一緒になる (゚Д゚)

関連項目
LLC交換
冷却水の代わりに水だけを使用してもいいが、長期使用するとエンジン内部にサビが発生したり冬季では凍ってしまうので冷却水漏れ時などの緊急時のみに水を使おう!