自動車の車高って何センチ以上ないといけないか知ってるかな?
『そんなコトは知ってる、9cmに決まってるじゃね〜か』
答えは『ぶぶ〜っ!』だ
道路運送車両の保安基準第3条によって車高は決められている
絶対ではなく車高は車種と測定箇所によって違う
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@一つ目としてホイールベースだ
ホイールベースとはカンタンに言えば前ホイールの中心から後ホイールの中心までの距離のコトだ
法の本では「軸距間」という
この間の下回りの範囲で車高を計測する
Aそしてもう一つはオーバーハング
ホイールの中心から車両一番前(又は一番後ろ)までの距離のコトだが、車高測定の場合はホイールの中心から車高を測定しようとする箇所までの距離だ
この間の下回りの範囲で車高を計測する |
@ホイールベース内の車高
前述の通り車高が車種によって違うというのはこのホイールベースが各車違うからだ
[計算式]
ホイールベース×1/2×sin2゜20´+4=車高
画像のトヨタ・デュエットで計算してみよう
ちなみにsin2゜20´=0.04で計算、計算単位はセンチ、測定値は小数点切り捨てだ
237×1/2×0.04+4= 8.74 つまり最低地上高は
8cmということになる
ちなみにトヨタ・センチュリー(50系)だ
302×1/2×0.04+4=10.04 結果
10cmになっちまった Σ(゚∀゚ノ)ノキャー
スズキ・ツイン
180×1/2×0.04+4=7.6 おいおい
7cmだ
一番最初に聞いたように絶対9cmではなく車種によっては車高が10cm以上なくてはならない
Aオーバーハング内の車高
基本計算条件は@と一緒だか計算式が異なる
(sin6゜20´=0.11)
[計算式]
オーバーハング×sin6゜20´+2=車高
※オーバーハングの数字は測定したい箇所までの距離
B測定に関して
『ちょっと待てよ!?オレのクルマを計算したら8cmだったから8cmで車検は受かるのか!?』
そう思ったセコイあなた、残念でした!
検査実施要領4−1の2(ロ)測定値の判定a)にはこう記載されている
『自動車の地上高(全面)は、9cm以上であること』
そうウマくはいかないねぇ〜
9cm以上を基準に@とAを適用されることになる
じゃ〜ナゼ@Aで9cm以下の数値が存在するのかというと、「衝撃に十分耐える構造」や「自動車の構造
や保安上重要な装置を保護ための機能を有するアンダーカバーとかが装着されている箇所」は上記検査実
施要領の9cm以上っていう数値が
5cm以上と読み替えるからだ
そして@の軸距間の基準を満たしていれば良いって記載されているからAのオーバーハング部分は除かれる
ことになる=オーバーハング部分のそのような箇所については5cm以上あればよい
つまり上記デュエットの場合@は8cm以上あればOKってワケ
同じように例えばAでホイールの中心から50cm離れた位置の場合計算上7cm以上だが5cm以上で
OKとなる(もちろんそのような箇所以外は9cm以上ね!)
『んじゃ下回り全てにアンダーカバーを作れば軸距間8cm、オーバーハング5cmでOKか!?』
確かにそれは自分も考えたが…
大抵一番低い位置になるマフラーが「構造及び保安上重要」になるかどうか… (´ε`;)
ちなみにマッドガード等の樹脂製や自由度のあるゴム製、ロアアーム等の下等はいくら低くてもOKだ
C測定条件
・平らな舗装面で自動車には人や荷物を載せていない状態にする
・タイヤの空気圧は規定値に合わせる
・車高を任意の位置に調整できるものは最低と最高の中間の位置にしておく
まぁ〜ここまで色々と説明してきたけど現実車検では9cm以上ってことにになっちゃってるけどね