身近な部品で言えばオーディオやETCの取付け、改造で言えばブーストコントローラーや追加メーターなど、とにかく電気を必要とする部品の取り付けには欠かせない技術だ
もしかしてただ配線同士をネジって付けビニールテープで巻いただけの接続はしてないよね?
キチンと加工して取り付けないと接触不良を起こして大きな電流を必要とする部品の場合、発熱し最悪火災の原因となりかねない! ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
だからキチンと、そして確実に加工しよう
配線の加工方法については無数にあるので、『こうしたらいいカナ?』『こんなモノは売ってないカナ?』と思ったらイメージしてどんどん身に付けていこう!
工具の使い方が解らない人は
電工ペンチや
ハンダゴテと併せて見てみてね
1.配線の種類
自動車用配線には用途によって種類がある
大きく分ければ
電源関係用と
スピーカー配線用だ
画像は電源関係用だがスピーカー配線として使っても問題は無い
スピーカー配線用は専用設計で芯線や被覆が電源関係用とは異なるので音質が良くなったりするらしいがオイラは体感できたことは無いなぁ… (;・∀・)
その他の違いは
色と
太さとなる
純正の配線は色とりどりで配線図を使えば配線の色で何の部品の配線かを見分けるのも可能だ
市販の配線の場合、赤色(+側)と黒色(−側)の2色が多いが、これは見ただけで+−のどっちかを解るように色分けしているだけで+側に黒色、−側に赤色を使っても問題無い
配線はただ色分けしているだけで性能は何も変わらないのだ
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一番気を付けなければならないのは太さだ
左側…0.75sq(DC12V・80W以下)
(DC24V・160W以下)
中央…1.25sq(DC12V・140W以下)
(DC24V・280W以下)
右側…2.00sq(DC12V・200W以下)
(DC24V・400W以下)
乗用車の大半はDC(直流)の12Vだから良いとしても使用する電気部品のW(ワット=電力)が重要となる
電力の低い部品なら0.75でも構わないが、電動ファンやスターターモーター、オルタネーターなど電力の高い場合はそれ以上の太さが必要だ |
規定値以上のWをかけてしまうと大きな電流を必要としているのに配線が細いと抵抗になって配線が発熱し被覆が解けてしまう事態となる Σ(・∀・|||)ゲッ!!
逆に低い電力の部品に太い配線を使っても何ら問題はないが、高価&ガサばるから良い事は無い
ちなみに例えば
AVS0.75sqという意味は
A(自動車用低圧電線)
V(被覆がビニール製)
S(被覆が薄型)
0.75(0.75muの)
sq(断面積)
0.75というのは配線の太さではなく、複数本(撚り線)をまとめた芯線の
断面積を意味する
つまりは約0.75muの芯線の断面積のことで配線自体の太さではない
※芯線とは実際に電流が流れる配線内部の銅線のこと
関連項目
電気(直流)の基礎知識
延長コード
2.配線を切る
配線を切断する工具はいくつかある
最も切断に使うのは
ニッパだが電工ペンチでも切断は出来る
ハサミやカッターでも切断は出来るが、刃が弱いのですぐに切れ味が悪くなってしまうから注意だ (;・∀・)
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@ニッパでの配線カット |
A電工ペンチでの配線カット |
3.配線を剥く
まずは配線を剥く作業から覚えよう
剥き方は様々だが
オートマチックワイヤーストリッパーや電工ペンチを使う
最もメジャーな電工ペンチでの使い方だ
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@1〜2cm程配線の芯線の大きさに合った穴で挟む
この配線の場合は1.25の穴だ |
A挟みながら配線を引き抜けば被覆だけ剥がせる
難しいことはないわな ( ´ー`)y-~~ |
4.配線同士の接続
補修や配線を延長させたりするなど、2本(又は複数本)の配線を繋ぎ合わせたい場合の説明をしよう
いくつかの方法はあるがハンダを使う方法とギボシを使う方法の2種類を説明しよう
[ハンダを使って接続]
ハンダを使用するメリットは何よりも安く済むし、複数本繋げたりと加工の幅が広く接続部分もガッツリと固定出来るから接触不良を起こしづらい ヽ(´ー`)ノ
デメリットはギボシとは違いカンタンに外せず、切るしかないので脱着するような部品には適さない
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@接続したい2本の配線の被覆を剥がす |
A配線の太さよりちょっと大き目の収縮チューブを適
当な長さにカットする |
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B予め収縮チューブを通しておき2本の配線をキレイに
ネジって接続 |
Cハンダを満遍なく溶かし込む |
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D配線の太さ以下のハンダの量だ |
E収縮チューブを被せてドライヤーで軽く暖めればOK
反則だがライターは離して『ササッ』と程度でね! |
[ギボシを使って接続]
ギボシの種類は多々あるが自動車やバイクでよく使っているモノは画像
@でホームセンターやカー用品店などで購入することができる
@丸ギボシ(メス)
A丸ギボシ(オス)
B平ギボシ(メス)
C平ギボシ(オス)
丸ギボシ又は平ギボシのオスとメスはセットで、メス側にオスを挿して接続する仕組みだが、平ギボシについてはそんなに使わないカナ? ('A`)y-~
実際に加工作業でよく使うモノは
@ADだね
ちなみにギボシはメス側を+側に使用することをオススメする
万が一外れてしまった場合メス側の保護カバーは端子全体を覆っているのでボディーに直接触れないからショートの危険性が低くなるのだ
Dのクワ型端子についてはボディと接続しアースとして使う方法が多い
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@よく使われている端子だ |
A先に配線に保護カバーを通しておき芯線を2つ折り
にする(+用保護カバーは短い方が端子側) |
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Bギボシに差込む
Aは配線固定のツメでBは芯線固定のツメだ |
Cサイズに合わせて電工ペンチでAとBのツメを折る |
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Dすると各ツメはキレイな山2つで固定できる |
EAのツメのところに保護カバーの一番大きいところ
をはめる |
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Fちょっと見づらいが丸ギボシのメスだ |
Gオスメスを接続 |
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H平ギボシでのオスメスを接続 |
番外編@コネクターやリレーに平ギボシを接続 |
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番外編A平ギボシのメスを2個使いヒューズに接続 |
番外編Bクワ型端子をボルトに挟んでボディアース |
5.配線を分岐する
配線を分岐したい場合で一番カンタンなのはエレクトロタップを使うことだ
ただ、長期使用していくと振動等によって接触不良を起こしやすいから確実性が低い (;´Д`)
コンピューター配線関係から取る場合は出来る限りハンダやギボシで接続したほうがいいね
使用配線のサイズによってエレクトロタップにもサイズの種類があるから、間違ったサイズを使ってしまうと電気を取れなかったり芯線を多く切ってしまうことになる
必ず接続させる配線のsq(断面積)とエレクトロタップの対応sqを合わせよう
エレクトロタップはメーカーによって形状は異なるが画像(エーモン製)はメジャーなタイプかな?
赤色は0.5〜0.85sq(12V80W以下)、青色は1.25〜2.0sq(12V200W以下)だ
コレよりも極細配線用に白色で0.18〜0.36sq(12V40W以下)もある
一番使用率が高いのは赤色かな?
電源を取り出したい配線と取り付けたい部品側の配線の太さが異なる場合は異形サイズ用のエレクトロタップを買うか、ハンダ等を使って太い配線を取り付けて両方同じ太さにする必要がある (゚Д゚)
予めギボシ付きの配線が1本接続されているのも売っている
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@一箇所行き止まりになっているトコに追加したい配
線を添える |
Aペンチで側面のツメがロックされるまで潰す
『プチッ』と音が出ると思うよ |
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B車両側(電気を取りたい)配線をもう片方に添える |
C同じようにペンチで潰す |
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Dそうすれば黒い配線から紫の配線に電気が通る |
E内部は金属の溝のあるプレートがあって、被覆だけ
切って芯線が金属と接触することで電気を取るのだ |
ギボシで分岐する場合はギボシと配線で自作三つ又を作っても良いが、分岐専用のギボシも売っているのでコレを使ったほうがカンタンでスペースをとらない ( ´∀`)bグッ!
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@三つ又用のギボシ
※コレは平ギボシのメスではないよ! |
Aオスギボシを2つ付けられる |
↓少々強引技だが…コレが自作三又だ
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平ギボシを三又にしてみた
一つの普通のギボシに配線を2本固定させてしまう技だ
固定にはちょいと無理する感じで作製する
この技は便利で気軽に作れるが、配線が太いと2本取り付け出来ない
オイラは最高3本まで固定させたが…
マネするのはヤメてね! ヾ(゚Д゚ )ォィォィ |